大会2日目 「和して同せず」の教えから

学会2日目

 午前は、今年度着任された長岡先生による授業を題材とした学習会(協議会)を行いました。若き教師の授業実践を皆で深く掘り下げるこの時間は、参加者にとって大変貴重な学びの機会となりました。

 特に印象深かったのは、学会の名誉顧問である新宮先生からの講評です。新宮先生は長岡先生の授業に対し、「ひとつの問いを徹底的に磨き上げた」と高く評価され、その探求心と授業作りの深さに感銘を受けました。

 そして新宮先生は、この日の学びを象徴するかのように「君子(くんし)は和して同(どう)ぜず」という言葉を紹介されました。これは孔子の言葉として知られ、「『同す』というのは馴れ合いであり、『和す』というのが、自分の持ち味を生かして集団が調和していくことである」と、その奥深い意味を解説されました。

 この言葉は、道徳教育の目指す姿、ひいては私たちが生きる社会の理想的なあり方を深く示唆しているように感じられます。多様な個性がそれぞれの持ち味を活かしながら、互いに尊重し、高め合う関係性。まさに、道徳の授業を通して子どもたちに育んでいきたい力そのものです。